うぃざーでぃんぐわーるどに行きたい

私も小学6年生になりました。相変わらずです。この頃、初めて家にふうこちゃんが遊びに来ました。と言ってもお父さんとストリートファイター2やるためなんですけど。なんか日本橋にあるアイドルマスターのバー?で二人で飲んでて、流れで家に泊めることになったということでした。

実際に会ったふうこちゃんはなんかちゃんとした格好?をしていて礼儀正しい感じの話し方で意外でした。ハングアウトで話してる時ともちょっと違う。「いつもありがとう、ケーキ買ってきたから一緒に食べよう」というのでいただきました。そういえば彼はちょいデブにふさわしいくらいスイーツ好きでもあるのでした(´・ω・`)

私はと言うと、ハングアウトでさんざん晒しておいてなんですが、ユニクロのTシャツとロンパンみたいなのだし、髪の毛もぼっさぼさでしょんぼりです。

たいへんに酒臭かったですが、多少効率の良い勉強法教えてもらったりとか、家の中案内したりとか、楽しかったです。そして、実のところ私の小学校生活で、先生や役所の人、工事の人以外の初めての来客でもあったのです。誰か来るという時には自分の部屋に閉じこもってましたし、ピンポンが鳴ってもモニターだけ見て絶対に出ませんでした。

次の朝、ふうこちゃんは「今から帰ってINする」と言って帰って行きました。そして2時間後くらいにはちゃんと職人してるのだからどうかしてます。

そして転機が訪れます。

ある夏の日、いつものようにふうこちゃんとハングアウトして、その時は彼が裁縫したのにランプ錬金かなんか付けてたのかな?テレビではとくダネ!が流れてました。たしかそうだったと思います。ふうこちゃんは「彼のちょっと狂ってるところが良い」と小倉智昭が好きらしいのです。私も観るようになってたのですが、そこで目に飛び込んできたのがホグズミード村です。USJの。

ちょっと書いたのだけど、私はハリー・ポッターがとにかく好きで、USJに出来るというのも知ってましたが、映像で観るまでここまですごいものだとは思ってなかったのです。それどころか、およそ遊園地とかテーマパークと言われる場所に行ったこともありませんし、想像もついてなかったのです。単に人が多いところなんだな、くらいのイメージ。でも、ハリー・ポッターの世界が映ってるんです。

「行きたい」

ってつぶやいて、泣いてました。号泣です。

ふうこちゃんは述懐します。「あの時のランカちゃん(ふうこちゃんは私のことを今もこう呼びます)生ぎたいっ!!!!って泣いてるニコ・ロビンみたいで吹き出しそうになってた」って(おこ

ただ、ちょっとこれはうちの両親に相談してみないといかんな、と思って直後にLINEをしてたらしい。

その日はなんだかずーっと、ぼーっとしていて、ドラクエやりながらも上の空でハリー・ポッターBlu-ray眺めたりしていました。

晩、というか夕方にお父さんが帰って来て「USJ行きたいって、ほんまに?」と玄関で切り出しました。

たぶん「はい」って返事したんだと思います。

後から帰ってきたお母さんが「ちょっと今度先生(お医者さんのほう)にも相談してみよ?」と、どうしたら良いのかわからなかったと今は言います。

とにもかくにも私はウィザーディングワールドオブハリーポッターに行きたい、ということになったわけですが、「本当に外に出られるのか」「でもやっぱり行きたい」とぐるぐる頭の中が回っていて自分でも良くわかりませんでした。